2016-08

未知への挑戦状

20160807


渋谷パルコのONLY FREE PAPERがクローズとなりました。
自分が前回投稿したのがとても前なので、このタイミングで書くのはどうかと思いつつ、このタイミングだから書きたい事があり、書くことにしました。

私は渋谷という街に変な対抗心を燃やしています。
それはほとんど怨念であり、内訳は対人恐怖と、埼玉育ちであるコンプレックスが50/50であると推測されます。
そのため、一番最初に弊誌「ゾンビ道場」を作り、パルコに行く時の緊張と動揺は恐ろしいものでした。
パッションと消費意欲に溢れた渋谷の雑踏におののき、強迫的に部数を確認しつつ、それでも私は「着いたら安心、軽妙な雑談を展開する」という願望を捨てませんでした。人間やれば出来る、そう思っていたのです。

しかし、メンタルが不調である旨をペーパーに書いた自分が、突然世渡り上手になれる訳はなく、以後、私は今に至るまで

・OFPに行く為に外に行こうと決める(目標の設定)
・ゾンビ道場を渡す自分の姿をシミュレーションする(計画)
・周囲のお店を適当に歩く事で、緊張を緩和しようとする(試行錯誤)
・なかなか行かない(逃避)
・「よし、早く行こう」と心を決める(意思決定)
・OFPに着く。ゾンビ道場を渡す。(執り行い)
・軽妙な雑談をしようとして出来ない(挫折)
・緊張から解放の為、ドトール等に入るが動揺して注文が決められない(混乱)
・焼き菓子等を注文し安堵(安定)
・「外に出られた」という自負を得る(自己肯定)

という流れを数年に渡り繰り返す事になります。まるで巡礼のようです。

いつか「軽妙な雑談」が難なく行える時が来るのかと待っていますが、最近になってやっと、緊張しながら持って行く事も含めてペーパー作りなのかなと思うようになりました。
そのような発見が、醍醐味だとも思っています。

人と出会い、自分と同じような悩みを抱えた人について知ること、様々な想いの中でフリーペーパーを作っている方と出会うこと。
緊張と重みを持ちつつ赴いたイベントで「あまり緊張せず軽く作れるのがフリーペーパーの醍醐味ですよね」言われて愕然とすること…。
それもまた発見です。発見したいです、その軽妙さはぜひ、これから…。

渋谷店がなくなってしまったのは寂しいですが、次々と新しい試みを続けているOnly Free Paperから、今後どんなことが発見できるのか、とてもワクワクしています。


プロフィールトキン Tokin
1983年生まれ。自分の精神疾患の病状をしゃべるフリーペーパー「ゾンビ道場」を発行しています。キーワードはメルヘンとメンヘル。イラスト、絵画、ライブペイントなど、アグレッシブに絵を描く病人です。
web site:http://tokin.info/
Twitter:http://twitter.com/Tokin0528



2016-08-11 | Posted in PEOPLE, トキンNo Comments » 

 

渋谷PARCOとONLY FREE PAPER

皆さんすでに様々なメディアを通じてご承知であると思いますが、渋谷PARCOが8月7日をもって一旦その役割を終えます。
2011年9月より入居させていただいておりました当店ONLY FREE PAPERの渋谷PARCOでの展開もそこで終了となります。

フロアを変え、形を変え、慌ただしくそして問題児であった僕らを渋谷PARCOは大きな器で受け止め続けてくれました。
4年間もの長きにわたり。

PARCOさんも仕事、我々ONLY FREE PAPERも仕事。である限りはそこに感情的なことを持ち出すことはあまりスマートなことではなく、ある種の掟破りかもしれません。経営者としてはどうかと自分でもそう思います。
しかし、今は最後の時です。お別れの時なんです。
なので、この時だけは「想い」的要素を吐露し一方的な側面から述べることをお許しいただきたいです。

前例のない形、フリーペーパー専門店としてオープンした当店は大変多くの方に支えられその大きなスタートを切ることができました。
しかしそこから「続けていくこと」はとてもハードなことであり、壁という壁が立ちはだかる毎日でした。
もはや消耗しきった僕らに手を差し伸べてくれたのが、渋谷PARCOでした。
PARCOさんは僕らに同情したわけでも何でもなく、やっていることの面白さをかってくれた上で、ONLY FREE PAPERを招き入れてくれました。親族でも何でもないので特に同情するポイントは皆無ですので当然といえば当然ですが。
でもそのことが結果的には僕がPARCOさんをいつまでも信頼できる要因になったのは言うまでもありません。

入居のしょっぱなから規格外のズタボロさをお披露目し、大変不安にもさせてしまいましたが、それでもPARCOさんが僕らに対し見捨てるような目をすることは結局最後までありませんでした。それはもはや親心のそれであったように、今となっては思います。

その後も度重なるご迷惑(ちょっと書けません)をかけ続ける僕らを、叱咤激励してくれました。
組織である以上、異動などは当然あり、担当の方が変わっていく中でも一貫してそれは変わりませんでした。
誰がどうこうとかそういうレベルでの話ではなく、それはもう「渋谷PARCO」という愛が包んでくれていたんだということでしょうか。

ひとつのビルとひとつのテナント。
この話は、そのお話です。
しかし、僕にはそれを超えた人と人の関係性でしか語ることができません。と言いますのは、僕と渋谷PARCOの担当の方々、そういう意味での人間性の話ではなくもっと概念的なことです。
その理由は、もちろん商売としてはとても成功しているとは言い難いというものが要因になっていることは自覚しています。だから、その土俵でしか語ることができないのだと。
それでも僕は、頑なに、言い続けると思います。ONLY FREE PAPERと渋谷PARCOは血の通った関係性だったのだと。
あるいは、すべての入居している(してきた)テナントに対して一貫してそのような関係性を築いていらっしゃったのかもしれません。
だから渋谷のど真ん中に存在し続け、上質なカルチャーを発信し続けられてきたのかと思うと納得がいきます。

「渋谷怖いけど、ONLY FREE PAPERがパルコにあるから来る(来れる)ようになった 」というようなお客様のお話を聞くこともありました。
僕が一利用者であった頃から高尚な存在であり続けた「あの」渋谷PARCOと共に、そんなお客様を排出できたとしならばそれはもう声にならない思いです。嬉しい感情の引き出しが少ないので、ご了承ください。

そんな渋谷PARCOもあと1日で閉館となります。一旦僕らの夢のような時間は終わります。
3年後、さらに強靭な体躯で僕らの前に姿を現してくれることでしょう。なんたってあの渋谷PARCOなんですから。

渋谷PARCOとONLY FREE PAPERを引き合わせてくれた方、渋谷PARCOの皆さん、御近所付き合いしてくれたテナントさんたち、ONLY FREE PAPERパルコ店を楽しんでいただいたお客様、イベントにご協力いただいた方々、とんでもないパワープレーでPARCO入居に踏み切った前代表。皆様、本当にありがとうございました。僕の中でこの4年間は決して褪せることはないでしょう。
いつの日が夢の続きを見られるように僕らも精進致します。



なお、ONLY FREE PAPERはPARCOさんでの営業は7日をもって終了致しますが、近日中に渋谷にて再開を予定しております。
ヒガコプレイス店の方は通常どおり営業いたしておりますが、8月15-19日までは夏季休業になりますのでよろしくお願い致します。



松江健介松江健介 Kensuke Matsue
ONLY FREE PAPERオーナー。株式会社Beatface代表取締役。#メタル#大好き#です#和製ブライアン・ジョンソン#メタルじゃないじゃん#恵比寿★マスカッツ#最近のマイブームです#カメレオンマン#オリーブオイルの消費量多め#「雪国」より「古都」派#「ネコ」より「カメ」派#「2」より「3」派#今は#坊主#じゃないよ#オール#オア#ナッシング#アホでしょ#バカでしょ#ドラえもんでしょ





2016-08-06 | Posted in 松江健介, PEOPLENo Comments »