松江健介

2017.03.04 ONLY FREE PAPER in KOBE レポート

当店ONLY FREE PAPER、3月4日に神戸に出張してきました。
毎年3月に開催されております『オープンKIITO』というイベントに出店するためで、今年で4年連続で呼んでいただいている大変お世話になっているイベントなのでした。


会場は今年もこちら!おなじみのKIITO 2Fライブラリスペースです。
ちなみにこちらライブラリスペースでは、常設スペースとして年中フリーペーパーが置いてあるので気になる方は是非行ってみてください!

イベント詳細はKIITOさんのページをご覧いただいた方が良い気がしますが、ざっくり申し上げますとKIITOを一日解放して、入居されている企業さんや周辺地域で面白い活動をされている方々やKIITOから発信する情報などを一堂に介し、楽しんでいただこうといういわば文化祭みたいなものです。
そんな中、東京から《フリーペーパー専門店》というなかなかに謎なお店を呼んでくださっているKIITOさんはやはり器が大きいのだと思いますが、さすがに一年目などは来ていただいているお客様も探り探りな感じが強く感じられました。




今年感じたことは、4年目の出展ということもあり、何か浸透してきた感がものすごく感じられました。
4年目とはいえ年1回の出展ですから本来浸透することなど無縁に思われがちですが、続けて何かをすると思わぬ現状が起こるものですね。
結果たくさんのお客様にお越しいただき、用意していたフリーペーパーも在庫がなくなってしまうものが続出し、サンプルとして一部保存しておいたものまでなくなってしまったものも多くありました。←これは管理側のミスですね・・・

毎年レギュラーで行わせていただいております企画は『今読んで欲しいフリーペーパー50誌』というものなのですが、過去3年に関して申し上げますと、正直すでにほとんど休刊してしまっている冊子および休刊している冊子もセレクトするというウルトラCも使っておりました。《読んで欲しい》はもちろん偽りのないものでしたがそれが先行してしまい《今》の部分を少しないがしろにしていました。(ごめんなさい。)
しかし、今回は正真正銘、現役の50誌を神戸に持っていくことができました!!
発行元の皆様に感謝感謝です!!!


なかなかお目にかかれないフリマガも最新号含む貴重なバックナンバーも…!!すぐになくなっていきました。。。


個人的大プッシュ、Hallelujah Traveler。前号から1年ぶりの復刊が待たれます!!


こちらも大好きゾーン。主に小田急線沿線駅や一部東武系の駅で配布されるComo le va?、徳島県のあおあお、額装フリーマガジンEncadreur。早々に配布終了…!!












【ONLY FREE PAPER in KOBE 2017 出展フリーペーパー】
ユーシュ
バッテラ
田んぼと油田
あおあお
honto!
イヤ、ホント気になります。
屋上とそら
BEYOND
paragy OPEN SQUARE PAPER
UNDIES ZINE
飛騨
ヘルスグラフィックマガジン
BLUE+GREEN JOURNAL
縄文ZINE
FREMAGA
SOLAR JOURNAL
AGRI JOURNAL
宗谷ひと図鑑
DEZZERT MAGAZINE
トコドコジルシ
三浦編集長
南部再生
BROTHER TIME
KEMO NOTE
KAMIBU
スーベニア
BLUE’S MAGAZINE
HIBI
Hallelujah Traveler
Como le va?
雲のうえ
ナイスガイ
kawagoe premium
RAW
Encadreur
TOKYO PAPER for Culture
GOTEKI
季刊猿人
ガジラ通信
岐阜マン
ミッドナイト
かくだのかお
scripta

あてら
月刊島民
別冊スペシャ
もとすみマニアックず。
ORB
いいね!農STYLE
(順不同)

発行のタイミングが合わない、在庫がない等、神戸に持って行きたくても持っていけなかったフリーペーパーもあるにはありましたが素晴らしいラインナップであったと思います。
(一部、イベントの後で休刊のお知らせをいただいた冊子も含まれております)

このイベント自体に過去何度かお越しいただいておりましたお客様から「今年ラインナップいつもより良くないですか?」なんてお声もいただきました!!
毎年、良いわ!笑 というツッコミもはいりましたが、前述の通り《現行のフリーペーパー》というものを強く意識してお声かけさせていただいた分知らない間に気合が入ったのかもしれません。

手前味噌ですが、あ〜やっぱりフリーペーパーって面白いな〜と再認識させられるイベントになりました。

イベントの後半では、さまざまな企業やお店・施設の広報誌などの制作に多方面で関わられているRe:Sの竹内さん、徳島県の広報誌あおあおの制作をされ、ショップ&ギャラリーuta no taneを運営されている森さんをお招きし、ローカルメディアやフリーペーパーについてトークセッションを開かせていただきました。


人!!


HI・TO!!


インタラクティブの欠片もない乱暴な告知を少ししただけにも関わらず、本当にありがたいです…涙
ちなみにこれ、視線の先には…


おおらかべ新聞!!(2013年より約1年半の間、吉本興業より発行されていた月刊のかべ新聞。Re:S制作。)


ローカルメディア、とりわけフリーペーパーつまり紙媒体について実際に制作に携わられている方々の言葉を色々伺うことができて、とても有意義な時間となりました。
フィジカルメディアを作ることの意義、制作にあたり大切にしていること、当然といえば当然ですがメディアの数だけ考え方があるし逆に共通する部分もある。
ここの場所にいた方の中からこの先フリーペーパーや何かメディアを立ち上げる方が現れるようなことがあれば嬉しいなあ。

あっという間の7時間でした。

来年も神戸に行けるといいなあ。


写真撮影:芦田博人、三好天都、堀江浩彰


松江健介松江健介 Kensuke Matsue
フリーペーパー専門店ONLY FREE PAPER店長、株式会社Beatface代表取締役。スタイリスト業を経て、石崎・芥川と共に2010年12月ONLY FREE PAPERを東京・渋谷に開業。移転、休業を経て現在は小金井市にて展開。全国各所の店舗や図書館、ゲストハウス等でのフリーペーパースペースのディレクションも行っている。好き—アダムジョーンズ・トマスピンチョン・メサブギー・ピザ・東京03・能・タンパベイレイズ・武田鉄平。嫌い—職質。






2017-03-24 | Posted in 松江健介, PEOPLE1 Comment » 

 

渋谷PARCOとONLY FREE PAPER

皆さんすでに様々なメディアを通じてご承知であると思いますが、渋谷PARCOが8月7日をもって一旦その役割を終えます。
2011年9月より入居させていただいておりました当店ONLY FREE PAPERの渋谷PARCOでの展開もそこで終了となります。

フロアを変え、形を変え、慌ただしくそして問題児であった僕らを渋谷PARCOは大きな器で受け止め続けてくれました。
4年間もの長きにわたり。

PARCOさんも仕事、我々ONLY FREE PAPERも仕事。である限りはそこに感情的なことを持ち出すことはあまりスマートなことではなく、ある種の掟破りかもしれません。経営者としてはどうかと自分でもそう思います。
しかし、今は最後の時です。お別れの時なんです。
なので、この時だけは「想い」的要素を吐露し一方的な側面から述べることをお許しいただきたいです。

前例のない形、フリーペーパー専門店としてオープンした当店は大変多くの方に支えられその大きなスタートを切ることができました。
しかしそこから「続けていくこと」はとてもハードなことであり、壁という壁が立ちはだかる毎日でした。
もはや消耗しきった僕らに手を差し伸べてくれたのが、渋谷PARCOでした。
PARCOさんは僕らに同情したわけでも何でもなく、やっていることの面白さをかってくれた上で、ONLY FREE PAPERを招き入れてくれました。親族でも何でもないので特に同情するポイントは皆無ですので当然といえば当然ですが。
でもそのことが結果的には僕がPARCOさんをいつまでも信頼できる要因になったのは言うまでもありません。

入居のしょっぱなから規格外のズタボロさをお披露目し、大変不安にもさせてしまいましたが、それでもPARCOさんが僕らに対し見捨てるような目をすることは結局最後までありませんでした。それはもはや親心のそれであったように、今となっては思います。

その後も度重なるご迷惑(ちょっと書けません)をかけ続ける僕らを、叱咤激励してくれました。
組織である以上、異動などは当然あり、担当の方が変わっていく中でも一貫してそれは変わりませんでした。
誰がどうこうとかそういうレベルでの話ではなく、それはもう「渋谷PARCO」という愛が包んでくれていたんだということでしょうか。

ひとつのビルとひとつのテナント。
この話は、そのお話です。
しかし、僕にはそれを超えた人と人の関係性でしか語ることができません。と言いますのは、僕と渋谷PARCOの担当の方々、そういう意味での人間性の話ではなくもっと概念的なことです。
その理由は、もちろん商売としてはとても成功しているとは言い難いというものが要因になっていることは自覚しています。だから、その土俵でしか語ることができないのだと。
それでも僕は、頑なに、言い続けると思います。ONLY FREE PAPERと渋谷PARCOは血の通った関係性だったのだと。
あるいは、すべての入居している(してきた)テナントに対して一貫してそのような関係性を築いていらっしゃったのかもしれません。
だから渋谷のど真ん中に存在し続け、上質なカルチャーを発信し続けられてきたのかと思うと納得がいきます。

「渋谷怖いけど、ONLY FREE PAPERがパルコにあるから来る(来れる)ようになった 」というようなお客様のお話を聞くこともありました。
僕が一利用者であった頃から高尚な存在であり続けた「あの」渋谷PARCOと共に、そんなお客様を排出できたとしならばそれはもう声にならない思いです。嬉しい感情の引き出しが少ないので、ご了承ください。

そんな渋谷PARCOもあと1日で閉館となります。一旦僕らの夢のような時間は終わります。
3年後、さらに強靭な体躯で僕らの前に姿を現してくれることでしょう。なんたってあの渋谷PARCOなんですから。

渋谷PARCOとONLY FREE PAPERを引き合わせてくれた方、渋谷PARCOの皆さん、御近所付き合いしてくれたテナントさんたち、ONLY FREE PAPERパルコ店を楽しんでいただいたお客様、イベントにご協力いただいた方々、とんでもないパワープレーでPARCO入居に踏み切った前代表。皆様、本当にありがとうございました。僕の中でこの4年間は決して褪せることはないでしょう。
いつの日が夢の続きを見られるように僕らも精進致します。



なお、ONLY FREE PAPERはPARCOさんでの営業は7日をもって終了致しますが、近日中に渋谷にて再開を予定しております。
ヒガコプレイス店の方は通常どおり営業いたしておりますが、8月15-19日までは夏季休業になりますのでよろしくお願い致します。



松江健介松江健介 Kensuke Matsue
ONLY FREE PAPERオーナー。株式会社Beatface代表取締役。#メタル#大好き#です#和製ブライアン・ジョンソン#メタルじゃないじゃん#恵比寿★マスカッツ#最近のマイブームです#カメレオンマン#オリーブオイルの消費量多め#「雪国」より「古都」派#「ネコ」より「カメ」派#「2」より「3」派#今は#坊主#じゃないよ#オール#オア#ナッシング#アホでしょ#バカでしょ#ドラえもんでしょ





2016-08-06 | Posted in 松江健介, PEOPLENo Comments » 

 

フリーペーパーminiフェス in KOBE レポート

12

先月の28日に神戸にありますKIITO(http://kiito.jp/)で行われた「オープンKIITO」というイベントにてフリーペーパーのミニフェスを行って参りました。

フリーペーパー専門店でありますONLY FREE PAPERが是非とも読んで欲しいと思うフリーペーパーを約50誌を東京よりお持ちしました。

09

11

13

昨年もこの「オープンKIITO」には参加させていただいたのですが、会場でありましたKIITOは元々輸出生糸の品質検査を行う検査所として使用されていた施設であり、荘厳さと日常性を持ち併せた雰囲気が自分の中の大切にしまってある思い出を呼びおこしその記憶の中でそれぞれの人がそれぞれの視点で体感できる、そんな不思議な場所であります。

02

05

ここからは少し手前味噌なお話になってしまいますがこの会場はフリーペーパー(といいますが紙)ととても相性が良いです。そして今回選ばせていただいたフリーペーパーはどれも素晴らしく一誌一誌ココロオドルような冊子です。それが一同に会しているわけですから夢のような空間と言っても夢という言葉対して失礼はないでしょう。

04

先日惜しまれつつも休刊となってしまった「辞書のほん」もバックナンバー(ほぼ)揃い踏み!

07

ここ数年はフリーペーパーの発行はお休み中の「しごととわたし」も特別にご参加いただきました!

14

準備段階の写真が多くお客様が楽しんでいる様子を撮り忘れるという昨年同様のミスを犯してしまうわけですが、昨年以上のお客様にお越しいただけました。
袋を用意しなかったことをとても反省するほどに皆さん両腕に抱えきれない量のフリーペーパーをお持ち帰りいただいておりました。
開始30分も経たないところで配布終了してしまうフリーペーパーも何誌かありました、、、!!

「フリーペーパーのところどこですか?」とピンポイントでお越しいただいた方も結構多くいらっしゃったようです。終了後に受付の方に伺いました。

11

06

03

13~18時の開催でしたが終わることにはほぼ在庫がなくなってしまいました。

talkabout fp

イベント終盤には「フリーペーパー攻略ガイド」と称しましてフリーペーパーをより楽しんでいただくためのトークセッションをやらせていただきました。急遽決まった企画にも関わらず最後まで聞いてくださった方々に感謝です。

素晴らしいフリーペーパーに囲まれ、素晴らしい場所に立たせてもらい、とても幸せな時間となりました。
お越しいただいたお客様もそう思っていただけたらよかったと思います。いや、そう思ってくれたはず、、!
顔を見れば何となくわかりますからねそういうのは。

顔をみれるというのは「本屋」を営む上でやはり重要なポイントであると僕は思いますし、大切にしたいところであります。
これからは色々な場所で、色々な方が、ONLY FREE PAPERを媒介し、広がっていく。
そんなことを実現していけたらと思っております。




オープンKIITO2015 設置フリーペーパー
・tentonto
・鶴と亀
・scripta
・BLUE’S MAGAZINE
・GOTASSYA
・GP
・キデンセン
・しごととわたし
・C
・ミチカケ
・BEEK
・辞書のほん
・季刊猿人
・ののわ
・京都ワッチャー瓦版
・とりあえず、シモキタで降りなよ。
・GAP CITY GUIDE
・SKETCH
・ZW
・灯台どうだい?
・ナイスガイ
・松井どんぶり
・つくる?
・月刊ゾンビ道場
・KAMAKURA
・花座論
・引力レコーズ
・飛騨
・ヘルスグラフィックマガジン
・SOYA PARTY
・路地と道くさ
・.dock
・EPHEMERA
・JAPAN PHOTO AWARD 2014
・パラ人
・旅とアイスクリーム
・イモマンガ
・Arinco books
・190-
・Social Tower Paper
・ラボラトリー
・好物
・太宰府自慢
・井
・ネコメンタリー
・岐阜マン
・ふかよみ新聞
・屋上とそら
(順不同)


松江健介松江健介 Kensuke Matsue
フリーペーパー専門店ONLY FREE PAPER店長、株式会社Beatface代表取締役。スタイリスト業を経て2010年12月にONLY FREE PAPERを東京・渋谷に開業。移転、休業を経て現在は渋谷と小金井市にて展開。ドフトエフスキーや安部公房好きの根暗でメタル好き。メタルバンドではボーカルを務めている。また、コラムやエッセイ等をフリーペーパーへ寄稿することもある。





2015-04-09 | Posted in 松江健介, PEOPLE2 Comments » 

 

フリーペーパーレビュー #1「他人」 

日々続々と発行されているフリーペーパーの中から毎回1誌をピックアップし、紹介していくコラム「フリーペーパーレビュー」を開始したいと思います。
唐突にすいません。

私、松江の視点からああでもないこうでもないを繰り広げ、最終的に点数をつけるというコーナーです。

いきなり自分で自分の話の腰を折るようですが、普段から僕はこのようなことをよく言います。

「フリーペーパーって点数付けたり順位つけたりするものなの?」

これには色々な意見があると思いますし僕の中でも何人もの松江が言い合いをすることになるでしょう。
前のエントリーでもちょっと触れたのですが、これについては機会があればちゃんと触れようと思いますし、リクエストとかあればすぐやろうと思います。では、今回は何故「点数をつける」と言い切ってしまうのか。
それは、分かりやすいからです。読んでいただいた方により楽しんでいただけると思うからです。
少しでも多くの方にフリーペーパーに興味を持っていただき、業界を盛り上げて行ければと思いやらせてもらっていることです。

前置きが少し長くなってしまいましたが、さっそくやっていきたいと思います。

第一回目はこちら、

photo 1

「他人 #1」です。

昨年10月に名古屋で創刊されたこちらのフリーペーパー、シンプルなタイトルと「小便禁止」の看板が見据える先に腰を下ろす女性の存在感が圧倒的な表紙。
冊子のコンセプトはこうであります。

「玄関のドアを開けて一歩外に踏み出せば、名前も年齢も知らない人達とすれ違う。
でもその人は他人だから声なんかかけない、そしてかけられる事も滅多にない。
これはきっと、そこに”人が居る”という感覚ではなく、
自分から見て街と人が”ひとつの風景”になってしまっているからなんじゃないか。
でも、そんな風景に溶け込んだ人達にも、当たり前だけど、それぞれの歩んできた道があり人生があり、そして今がある。
“いつも素通りして、見逃していた風景の中に入り込む”ような。
そんな体験をしたら、いったいどんな心の変化を味わうことができるだろうか、いったいその体験は自分に何を届けてくれるだろうか。
テレビのヒューマンドキュメンタリーを見て感動すること、共感すること、勇気を貰うことは、誰しも経験があるかもしれない。
では、名もなきいつもすれ違っていただけの風景みたいな人、そんな人の人生を覗く事が出来たら、同じ様な感情が生まれるのでしょうか?
あるいは、有名な名前と才能があるからこそ、わたしたちは影響を受けたり勇気を貰ったりするのでしょうか?
その答えが、この「他人」の中にはあるような気がします。」

-他人ホームページ(http://tanin-paper.com/)より

90年代までは、どの世界にもカリスマと言われる人材が存在しその影響力は圧倒的でした。
しかし、00年を超えると次第にそういう存在が薄れ、半ばにもなるとソーシャルネットワークが台頭して生活にも大きな影響を与えていきました。この辺りは今更言及することでもありませんが、そのような社会の変化は当然の如く影響を受ける対象をも変えていきました。今多くの人は手の届かない誰かよりもちょっと手を伸ばせば届く存在や信頼をおける友人、自分と同じような境遇にいる見知らぬ人、そういった存在に影響を受けたり共感したりしているのではないでしょうか?しかしそれはあくまでもインターネットを介していることがほとんどであると思います。それで本当に真理や本質を知ることができるのでしょうか?確かにそんなとこまで迫らなくてもいいわってことはあるでしょう。しかし、多くの人が面と向かってコミュニケーションをとることの大きさをその経験から知っているはずです。

だからやっちゃいましたよこの人達。
全く知らない人に突撃取材、しかもかなり深いことまで聞き出しております。
第一号の編集を見る限りでは、インタビュアーの質問に対しおばあちゃん(表紙の方です)がマシンガントークを繰り広げるというどこの地域でも見かける光景になっているのですが、その辺りのさじ加減は次号以降も読んでみないとわかりませんね。もう少し掛け合いも読みたい気もします。

まあ、それは置いといて、とにかくコンセプトがシンプルでいて大胆。それでいて誰もが気になるインパクト。
素晴らしいと思います。

そして、このおばあちゃんですよ。強烈なキャラクターが誌面を読んでるだけでしっかり伝わってきます。スタンダールもびっくりな恋愛哲学を披露したかと思えば、ムルソー顔負けの異邦人っぷり。よくもまあ一回目からこんな強烈な人ひっぱってきたわと感心していまいますが、そこですぐに気づいたわけです。

「この人が特別なのではなくて人は誰しもドラマがあるんだ!」

まさにこの冊子のコンセプトですよ。やられましたね。
でもこれってやっぱりしっかり向き合って話すことによって出てくるものなんだと思う訳です。その場に流れる空気・景色・気温、しゃべる口調・相手を覗き込む目・変化する鼓動。そういうもの全ての結果でありそれを見事に400mm×270mm二つ折の誌面に凝縮させることに成功していると思います。

知らないけど身近な境遇の誰かにシンパシーを感じるということは、ソーシャルネットワークの功績によって気軽に手に入れられるものになったことの一つだと感じます。
僕は東京生まれで他の地域に長い間住んだことがないので地方の方々の繋がり方や、30年ほどしか生きていないのでそれ以前の人々の繋がり方は分かりかねますが、飲み物を飲むためにコップをとるように・小腹がすいたのでコンビニによるように・他人の個人的なインフォメーションに触れる機会が与えられることはまずなかったのではないかと思います。

そういったネット上の関わり方を通過してこの「他人」という冊子は生まれたのだと個人的には感じます。それもよりによってこんなアナログな形で。これはもうハイブリッドと呼んでもおかしくはないと僕は思います。
未来のハイブリッドは意外にもそんなシンプルなものなのかもしれません。

いずれにしろ今後が楽しみなフリーペーパーであります。

photo 2

 

4.6/5.0 点


松江健介松江健介 Kensuke Matsue
ONLY FREE PAPERオーナー。株式会社Beatfce代表取締役。フリーペーパーおよびリアルフリーの業態の可能性について日々頭を悩ます。



2014-01-08 | Posted in 松江健介, PEOPLE, レビューNo Comments » 

 

Student Freepaper Forum 2013 総評

学生フリーペーパーの祭典Student Freepaper Forum 2013(以下SFF2013)がさきほど終了致しました。

このSFFというものを簡単に説明いたしますと今年一番魅力的だった学生制作のフリーペーパーの頂点を決める大会であります。【詳しくは こちらをご覧ください。】
そして、終わったばかりの会場の熱気が未だ残っているうちに、私松江から見たSFF2013の総評を書き残しておこうかと思います。

結果として約100団体が参加したSFF2013の頂点は、宇宙フリーマガジン「TELSTAR」が発行一年目にしてその座に輝きました。

 

TELSTAR

TELSTAR

 

今回昨年に続き一次審査をやらせていただいたのですが、その一次審査をしている段階で、すなわち参加全冊子を審査している段階で、今年のTELSTAR優勝は予想しておりました。もっと言えば、僕がTELSTARの存在に気付き、実際冊子を見せていただいた段階(創刊号が出た今年の始めのほうだったような、、)で予感はすでにありました。
こんなことを言うと馬券も買っていないレースで結果が出た後に「な?3-6-10だって言っただろ?」みたいなこというおじさんみたいな感じでウザイかもしれませんが、しばしお付き合い下さい。
つまり、僕にとって今回のSFFおよびその審査はTELSTARを脅かす存在がいるのか否か、それの確認作業という意味合いが強かったです。
僕が担当したのは一次審査のみなので二次審査および最終プレゼン・最終審査は遠くから見守るという形で確認作業をしておりました。最終プレゼンを終えた時点でTELSTAR優勝の考えはやはり変わらなかったので、TELSTAR優勝は間違いないと思っておりました。

では、そこまでのインパクトを残したTELSTARの何が良かったのか。
まずは、テーマ。宇宙。
この時点で勝ちがすでにある程度決まっていたように思います。誌面を拝読させていただく前の話です。
「評価対象見る前に決まるってなんだよ!」
「個人的に宇宙が好きなだけじゃねーのかよ!」
そういうお声、あると思います。
宇宙は皆さんと同等ほどの多少の興味がある程度です。想像の範囲を軽く超える正体不明のものに興味を抱くくらいのものです。
僕が思うのは、宇宙というテーマは好きじゃなきゃ絶対にとらないということなのです。つまりものすごい宇宙好きな人間が作ってるフリーペーパーなんだろうなということがその時点で容易に想像できるわけです。
審査員の嶋さんが、本日の総評でも仰っておりましたが好きという情熱はフリーペーパーづくり、もっといえばモノづくりには一番と言っていいほど大事なことなのです。
そこで今年の一橋大学の文化祭にTELSTARの方に直接会いに行きました。宇宙愛を確認するために。
宇宙に魅了されたヘンタイがそこにはおりました。一見どこにでもいる普通の学生さんたちがひとたび宇宙の話をしだすと目を輝かせ、体中から光を発し始めました。その時にTELSTAR優勝の予感はある程度の確信に変わりましたね。
さらには、好きなだけでは手に取ってもらえないというものをしっかりと考えている彼らは外部からデザイナーを参加させ魅力的な誌面を作り上げるという一連の流れもしっかりと組んでおりました。

最終プレゼンでは、「宇宙人」というキーワードをひとつフックとして用いておりました。いわゆるグレイの類ではなく宇宙の事を好きな人、宇宙に興味がある人そういう広義な使い方で宇宙人というキーワードを使っておりました。とても面白いなと思いました。

熱、コンセプト、デザイン、編集。課題はもちろんありますがその未熟さも含め僕の中では、TELSTARは圧勝でした。

昨年も審査員をやらせていただき、その前年、そのまた前年、と注目させていただいておりましたSFFですが、実は会場にお邪魔したのは今回が初めてでした。
ですので、前回に比べてどうだったとかその類のお話はできないのですが、印象として小さくまとまっているなーという思いが強くありました。
最終プレゼンも何か就活の面接のような雰囲気でした。
開会の挨拶でいいました、フリーペーパーのフリーは「自由」なんだと。2000年以降クーポン誌の躍進によりこびりついてしまった「無料」というパブリックイメージから自由を奪還するのだ、と。後者は僕が勝手に付け加えましたけどね。
しかし実際の内容は、自由と言う雰囲気はあまり感じられず、きれいにまとまりすぎている印象でした。
閉会後の交流会でも、審査員の方々や制作団体同士アドバイスを聞いている姿が多く目につきました。本日いらしていた審査員の方々は皆さんそれぞれご活躍されている方々で話を聞くいい機会だったと思います。将来この道を考えている学生さんにとっては貴重なことであったと思います。
しかし、一人や二人、悪態をつくまでとはいいませんが、自分が一番おもしろいわ!と闘志を燃やす人、悔しくて悔しくて堪らない人、そういう空気があってもいいと思うんですよね。アカデミー賞やグラミー賞なんかで自分以外が受賞した時にカメラで抜かれてる人で結構複雑な表情していたり不満が顔に出てる人多いですよね。
未だにフリーペーパーに優劣つけることについては色々思うところもありますが(これについてはここでは論議を控えます)、大会としてやるからには勝負なんですよ。終わった後の会場をその辺に気を集中させて見ていましたが、悔しがっていたのは一番受賞の望みが薄そうなくしゃっとペーパーの中原さんだけでした。

今後は学生ならではのパワーが前面にでているような冊子および大会に期待したいですね。
プロじゃないからうまくできないところがあって当たり前。そんなのは気にしない。俺は私はこれを伝えたいんだ。そういう不完全の美しさ・愛おしさを僕は見たいんですよね。
あともうひとつあるとするならば、これはフリーペーパーはそもそも採点するものなのかという話とダブるところなのですが、それは基準をどこに置いたらいいか難しいというのが一つあるからなんですよ。
フリーペーパーは着眼点の付け方で決まる。いや、熱があれば伝わる。流通性・実用性が優れているといいよねやっぱ。
単純に冊子としてのクオリティが高ければいいのか?という問題でもないわけで、審査する人間の見方によって色々な評価ができてしまうんです。本日審査員でいらしていたRe:Sの藤本さんがFASTNER.という冊子についてこんなようなコメントをされていました。
「デザイン的なクオリティはとても高い水準にあるがそれを評価する賞がなかったんだよね」
このFASTNER.という冊子は多くの人が見て最終5団体の中での冊子としてのクオリティはずば抜けていたと思います。それをさしひいてもTELSTARの宇宙愛が勝ったのだと思いますが、今後はこのあたりの明確な判断基準・審査基準の設定をSFF運営委員会の皆さんにはお願いしたいなと思いましたというところで総評を終わりにしたいと思います。

期待している分だけ厳しいコメントにもなってしまいましたが、本当に頑張って欲しいですし、学生のパワーまだまだこんなもんじゃないはずです。

最後に代表の飯田さんはじめSFF2013運営委員の方々、本当にお疲れ様でした!


松江健介松江健介 Kensuke Matsue
ONLY FREE PAPERオーナー。株式会社Beatfce代表取締役。フリーペーパーおよびリアルフリーの業態の可能性について日々頭を悩ます。



2013-12-27 | Posted in 松江健介, PEOPLE1 Comment » 

 

OFPから見たフリーペーパーのあれこれ

フリーペーパー専門店ONLY FREE PAPERのオーナーをやらせてもらっております松江と申します。よろしくお願い致します。
フリーペーパー専門店と言いましても、今年の8月をもって店舗を一時休業いたしまして店といえるのかどうかわかりませんし、元々「どういう仕事してるの?」とか聞かれる時に本当に困るような業態でしたので、さらによくわからなくなってきました。
規模こそ縮小致しましたが、休業時に店舗を構えておりました渋谷パルコさんの旧店舗区画の向かいにスペースをいただき、そこで引き続きフリーペーパーの取り扱いはさせていただいております。といいましてもやはり店舗ではないので、当HPを含めた多角的な展開をしていこうかなと思っております。

ONLY FREE PAPERはあくまでデジタルではなくアナログといいますか生身であることを大切にしていきたいというものが志の中にございますのでそういった展開ができればよいなとは思っておりますが、店舗がない今、HPも面白くしたいというのはもちろんあります。
その一環としてここでは、ONLY FREE PAPERを通じて知り合った面白い人達に色々書いてもらおうと思っております。僕は僕で何か書ければ良いなと思っていて、そういった時にふと思いました。

「そういえばあまりフリーペーパーの事について言及したり書いたりしていないな」と。

なので、ここでは実際ONLY FREE PAPERではどんなフリーペーパーが人気あるのか、またそれはどんなものなのか、そういったランキングやレビューみたいなものをやれたらいいなーと思いまして枠を自分用につくりました。

好きでしょ?ランキングとかレビューとかそういうやつ。

ということでよろしくお願い致します。


松江健介松江健介 Kensuke Matsue
ONLY FREE PAPERオーナー。株式会社Beatfce代表取締役。フリーペーパーおよびリアルフリーの業態の可能性について日々頭を悩ます。


2013-12-22 | Posted in 松江健介, PEOPLENo Comments »