PEOPLE, トキン

正義感の矛先

正義感とは何なんだろう?という事について考えています。
というのも、SNSを見ていて私が最近怒っているのが、社会問題の告発、あるいは
啓発のつもりでツイッターFacebookでシェアされてくる、動物実験でかわいそう
な状態になった
動物や、放射能などで酷い姿になった(という事になっている)人の写真などです。

写真そのものがどうかというより、それを誰かに訴えかけるつもりで
ネットで拡散する無神経さが理解出来ず、相当イライラしてしまいました。

衝撃的な写真や文言を使えば、見た人はびっくりして問題に気がつかざるを得な
いでしょう。
でもそれって、やり方としてあまりに暴力的過ぎるんじゃないでしょうか。

ちょっと前に、お母さんが子供を蹴っ飛ばしているという児童虐待の現場を撮った
衝撃的な動画が拡散された事がありました。
もちろん、虐待は許される事ではないけれど、見る側が視聴の可否を選べない形で
拡散する事が問題の啓発として意味がある行動だとは、私には全く思えませんで
した。

動画や写真の拡散について、発信者が言う「広くいろんな人に訴える」の、
「広くいろんな人」の中に、傷ついた本人達が含まれていないように思えたんです。
それがとっても嫌だった。

例えば、虐待を受けたことのある人がそれを目にしたらどう思うのか。
例えば、動物をかわいそうな状態で失った事がある人が、
むごたらしい動物の姿をいきなり突きつけられたらどう思うのか。
拡散している人が言う「正義」は、そういった事について考えられてはいない、
とてもインスタントな物に見えました。

小さき者・弱き者が何かに脅かされた。
その現実は、確かに目を背けてはいけない問題ではあると思います。
しかし、無差別に押しつけるようにして目を向けさせるやり方でそれを提示する
ことは、
個人の正義感を満たす以上の意味を持たないのではないでしょうか?

暴力反対!という事を、ほぼ暴力的な声で高らかに叫んで、それのどこが暴力反
対なんでしょう。

20140710-72

何が正義か、何が今考えるべき問題か。それに対して自分が何を感じるのか。
それは、各々の中で決められる事であり、結論ありきで「これが正義だ!」と
押しつけられるものではありません。
また、それについて考えるかどうか、という所から選ぶ権利があるのです。
本当に、それらを守りたい・訴えかけたいという気持ちがあるのであれば、
受け入れてもらえるような方法でアピールして欲しい。

忌まわしい事実を拡散する為に、拡散する正義感を振り回す為に、
傷を持った当事者に「痛いだろ言うけど少し犠牲になってね」
というようなやり方は、私はとっても受け入れられません。
誰かの痛みは、対外的に問題提起をする為のツールではないのです。

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お知らせ:
今月いっぱい高円寺にて、「夢日記」をテーマにした小さな個展を行っています。
ぜひぜひお越し下さいませ!

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Tokinミニ個展「おやすみなさいの向こう側」
会場:高円寺 ギャラリーめばちこ
会期:7月5日(土)~27日(日)
(上記日程の土曜日 日曜日のみ開廊:
5土 6日 12土 13日 19土 20日 26土 27日)

開廊時間 12:00~19:00 入場無料

詳細はホームページをご覧下さい。よろしくお願いします~。
http://tokin.info/


プロフィールトキン Tokin
1983年生まれ。自分の精神疾患の病状をしゃべるフリーペーパー「ゾンビ道場」を発行しています。キーワードはメルヘンとメンヘル。イラスト、絵画、ライブペイントなど、アグレッシブに絵を描く病人です。
web site:http://tokin.info/
Twitter:http://twitter.com/Tokin0528



2014-07-10 | Posted in PEOPLE, トキンNo Comments » 
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